井上尚登「T.R.Y.」(ISBN:4043582013)

織田裕二主演で映画になった、その原作。
時代は辛亥革命前夜。詐欺師・伊沢修が中国の革命運動に手を貸し、日本のポスト陸軍大臣と武器メーカーを詐欺にかけて武器をだまし取ろうとする話。前半を読み込んで後半に入ると、話のスピード感とたびかさなるどんでん返しで酔わせてくれる。なかなか面白かった。
面白かったんだが、「チベット・スパイ戦」*1のイメージがどうしても消えないこと、どうしても伊沢が織田裕二にはみえないことだ。そんな美形じゃない。

*1:まんが道」で足塚両氏が初めて作った同人誌「少太陽」に掲載された絵物語。友達の兄貴だか何だか、そんな感じの人に依頼して書いてもらったはいいものの、よく分からない話になってしまっている